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地球科学研究部門の服部克巳教授らの論文がJournal of Geophysical ResearchのSolid Earthセクションで2021-2022のTop Cited Articleに選出されました。

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地球科学研究部門の服部克巳教授(環境リモートセンシング研究センター長)らのひまわりAHIデータと日本地域の地震との関連性を調査した論文がJournal of Geophysical ResearchのSolid Earthセクションで2021-2022のTop Cited Articleに選出されました。当該論文は筆頭著者であるイタリア・バシリカータ大学のNocola Genzano博士がJSPS外国人研究者として千葉大学に滞在したとき共同研究の成果でもあります。

掲載日:2023/3/24

日本の静止気象衛星MT-SAT1R,2(ひまわり6-7号)データ(2005年6月から2015年12月までの11年間)の夜間衛星画像(波長10.8μm、00:30LT)について、規模の大きな地震との時空間相関を統計的に調査したところ、以下の3点がわかったというものです。(1)11年間の観測期間中にわずか29件の熱赤外異常が発生、(2)そのうち18件(62%)は、地震との時空間相関関係でありで発生、(3)そのうち13件は地震の前に発生したというものです。また、Molchan’s Error Diagram解析(ROC解析)の結果、「統計解析ベースの衛星熱異常」と「地震発生」の間の偶然では説明できない相関関係があることがわかり、特に、マグニチュードM>6.5の地震の場合、ランダムな推測に対して最大4.3の確率利得があることがわかったというものです。
地震と衛星熱赤外データとの有意相関と前兆性を示し、地震予測技術確立の可能性を示す画期的な論文です。気象衛星ひまわりデータの気象以外の災害への利活用の好例とも言えます。論文の詳細はコチラから。
N. Genzano, C. Filizzola, K. Hattori, N. Pergola, and V. Tramutoli, Statistical correlation analysis between thermal infrared anomalies 1 observed from MTSATs and large earthquakes occurred in Japan (2005 - 2015), J Geophys. Res. SE, 126, e2020JB020108, 2021, doi/10.1029/2020JB020108

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